RGVガンマKモデル友人のRGVガンマ整備記録です。某オークションで06年1月に部品取り用に入手しましたが、そこそこ綺麗なので友人に譲る事にしました。 外観から判断すると、エンジンのシリンダーのウォーターホース取付部が完全に折れており、シリンダーは使えそうにありません。 そして、シートカウル、アンダーカウルが欠品状態です。 個人的に中古で入手したバイクはフルOHがモットーですので、一旦フレームだけの状態にしました。 そしてフロントサスペンションとステアリングヘッド周りのOHは既に終了しています。 冷却水は通らないシリンダではエンジンもかけれないので、復活を目指し、某オークションを物色します。シリンダーを探すも結構高値。こうなったらと言うことで実働エンジンをまるごと買っちゃいました。 エンジンが届いたので、シリンダー外してみると2番シリンダーが軽い抱きつき状態です。きっと長期放置でオイルが完全に下がった状態でエンジンをかけたため、抱きついたものと思われます。 これが軽く抱付いたピストンです。シリンダーも軽く縦傷が入っておりました。幸いなことにシリンダーはしばらく利用できそうなのでちょっと磨いて使うことにしました。まあストリート仕様なので大丈夫でしょう。オーナーには早めにシリンダーを探しておいてもらうことにします。 これはリヤピポットベアリングのカラーです。グリス切れで錆びてます。当然ベアリングも終わってますので、これらは新品に交換します。 リヤサスリンクもグリスアップします。 バリ取りしたピストンの組付、シリンダーを組付け・・・・・エンジン周りの完成です。 いつの間にかここまで進みました。小人でもいるのかな?(笑) そしてやっとキャブが入ってきました。 某オークションで落札したそうです。 わかる方はもう気が付いたでしょうが、これは21A Kモデルのキャブではありません。 そう。22A系φ34 アプリリアのキャブです。 大きな違いは口径、ソレノイドのパイロット系制御、エアスクリューがジェットに変わっているくらいでしょうか。 セッティングさえ合わせればおそらく使えるはずです。 取付け前に当然OHをします。そして、ここがミソ。ソレノイド制御用のニップルにメクラをします。これで21Aでも使えるはずです。Jモデルで使いたい場合にはもう1つのニップルにもメクラをしたらいいんですよね。 キャブを付けて外装を付けました。なんとか形になってきました。あとはアンダーカウルを付けるだけです。でも、その前にまともに走るようにキャブセットしなければ・・・苦手なんですよね(^^;) アプリリアのキャブを組んだところ、エンジンが全く回らないので、ジェット類の確認をしてみた。すると、標準とは大きく異なるジェットが入っていた。友人がOHしてきたものをそのまま組んだだけだったので、これは失敗したと感じた。確認くらいはすべきだったな。 MJは#410、NJはP-2、PJは32.5で下から上まで濃厚仕様。エアクリーナーBOX外してないとありえないジェッティングですな。 これじゃ話にならないので、手持ちのジェット類を使用して標準に近そうな状態に変更することにしました。 とりあえずMJを#280とPJを#27.5。まだ全然上が回らない。MJを250まで落とすとやっと上まで回るようになった。 でも・・・なんか中開度域で”もこもこ”いいながら上へつながっているような感じ、つまり、中開度域でかぶった混合気が全開域で悪さしているような気がしてきた。そういや昔乗ったFKもこんな感じだったな。 とりあえずエンジンは上まで回るが、こんな状態では町乗りもできないし、全開走行中で焼きつく危険性もあるので、もう少し見直すことにする。 NJがP-2と、大きすぎるのが原因と思い、ちょっと極端だがJ型標準のO-6に、JNもJ型用とK型用を試してみた。 MJも再度#280から試したが、結局本日は#260(PJは#65)で打ち止め。1速でしか試せてないが、とりあえず上まで回るようになった。 NJのおかげか、40km程度(3速)のスロー域も普通に走れるようになった。 JNはJ型用の物よりもK型の物のほうがスムーズのような気がする。J型用はやや谷が感じられる。 JNはK型用で決定。 NJはO-8で試したところ、実用域でそれほどかぶりも無く走行できました。 高回転も問題なく吹け上がる。 このセットでしばらく様子を見ることにしました。 作業は終了し、友人宅へ送り出します。 一通りのメンテナンスを終え、友人宅に戻されたガンマ。その後、アトリエ柴田の手により、サンドブラスト等の処理を受け、見事に生まれ変わっております。 下の画像が完成状態です。 とても綺麗になりました。 めでたし!めでたし! |